【嬬恋合宿】　サラリーマンズカップ

「真の勝利者」とは誰か？
オナウドの日々是サラリーマンズ杯2010（9月19日＠嬬恋）
大会2日目。この日の決勝をもって、サラリーマンズカップの全日程は終了する。大会終了の寂寥（せきりょう）感に浸る余裕もないくらい、これから長11日が始まる。送迎タクシーで、決勝の会場である嬬恋グラウンドに向かう道すがら、何とはなしにカーラジオに耳を傾けていると、やはりDJの話題はファイナルで一色だった。
「今夜、嬬恋で行われるHELLCATS対裏サンデーキッカーズの決勝で、今大会のチャンピオンが決まります。しかしながら真の、真の勝利者は、私たち“ペンションの夫婦”です！」
なるほど、確かにそうだなと思う。今大会は地元のキャベツが例年になく豊作。ペンションの主人の悩まされていたEDの治り、快適なおせっくすライフを送っていた様である。本来は中立のはずの地元の観客がどちらかのチームに思い切り肩入れしてブブゼラを吹きまくっていたし、店に入ればHELLCATSのユニホームを着た女主人が接客にやってきて、向こうの方からサッカーの話題を振ってくる。こうした嬬恋市民の努力のかいもあって、今大会はそれなりの盛り上がりのまま、無事に決勝を迎えることとなった。
そんなわけでファイナルである。HELLCATSと裏サンデーキッカーズどっちが勝っても初優勝。裏サンデーキッカーズは、ビブスの背番号1から11までがきれいに並ぶスターティングメンバー。対するHELLCATSも、予選に続いてオナウドを右MFとし、ヒビーニョ（中１）、オッカム（31）の2トップにした、これまた現状におけるベストメンバー。舞台も条件も整った。あとはスペクタクルな試合を期待するのみ、である。
 
結果はHELLCATSの脅威のオフェンス陣が爆発し5-0と圧勝に終わった。浦安、市原にて近年高いレベルを維持してきた実力が関東全域でも十分通用することが証明されたといっていいのだろう。
最後に、今大会の各賞を懸け足で紹介しておく。得点王はHELLCATSのヒビーニョ。嬉しそうにキャベツを抱えている姿をみると現地の中学生にしか見えないがピッチの上では敵にとっては悪魔と化す。正に「恐怖の子供」である。
MVPにはMASA(26)が選ばれた。大会を通じてHELLCATSを操縦しチームに規律と秩序をもたらした。最年少には思えない働きぶりであった。個人的には浴槽で初老のオヤジ、ヒビーニョの間を綺麗にすり抜け、完璧な飛び込みを見せたハゲ・アロンソ(31）の芸術的な仕事がもっと評価されてもよかったのでは、とも思う。
 
嬬恋でサラリーマンズ杯を開催する――。

ほんの数年前までは、夢のまた夢のような壮大かつ破天荒なプロジェクトであったと言えよう。嬬恋に対しては「軽井沢まで1時間」や「キャバクラ、風俗が無い」といったネガティブな側面ばかりが強調して伝えられていたこともあり、実際に現地での取材を見合わせる同業者も、少なからずいたくらいである。
とはいえ、実際に訪れてみた嬬恋は、拍子抜けするくらい「普通の街」であった。いやむしろ、想像以上に素晴らしい街であったと言ってよいだろう。朗らかで親切な町人、味はいまいちだがもりもりに盛られてくる食事、息をのむような風景、そして刺激に満ちた日々。われわれ取材する人間以上に、それこそ決死の思いでHELLCATSの応援のために現地に駆け付けた人々は、大いに嬬恋での日々を満喫して帰国の途に就いたはずだ。そうして考えると今大会は、嬬恋のポテンシャルが試される大会であったと同時に、われわれ自身の好奇心と冒険心が試された大会であった。そして、幸いにしてこの大会に参加できた人々の誰もが「勝利者」であったのだと確信する。

≪選手コメント≫
オッカム

「久々にあったけどテラダが可愛くなってたよね！今度ディズニーでも誘ってみようかな！！」

ヒビーニョ

「得点王になれて良かったよ。大会本部からは「サラリーマンじゃないじゃないか」と疑われたけどそれは誤解だよ。」

ハゲ・アロンソ

「最後の最後でいい仕事が出来たと思っているよ。オナウドのこちんも綺麗でいい感じだよね！」
ラモさん「久々のプレーでついていくのに必死だったよ！はやく帰ってカレー食べたいよね！」

MASA

「帰ってKARAのDVDでシコるつもりっす！まじやばいっす！」
 
次回はオナウドコラム
～ファンからの悩みにオナウドが答える！ハードボイルド処方箋～
漢（おとこ）オナウドによる「オンナの口説き方...そして宇宙（そら）へ」を予定。

≪バックナンバーへ戻る≫